ボディスーツは “下着” ではなかった?
- lingerie class sakura
- 5月16日
- 読了時間: 5分
更新日:6 日前
驚きの歴史から見る、西洋と日本のボディスーツ文化
「 Bodusuits / ボディスーツ」と聞くと、
ファッションアイテムや補整下着、
ステージ衣装を思い浮かべる方が多いかもしれません。
けれど実は、ボディスーツの歴史は“女性の身体”そのものの価値観の変化と深く結びついています。
今では当たり前のように存在するボディスーツですが、
そのルーツを辿ると、コルセット文化、スポーツウェア、フェミニズム、さらには日本独自の美意識まで繋がっていくのです。
今回は、そんなボディスーツの「驚きの歴史」と、西洋から日本へどのように広がっていったのかをご紹介します。
【そもそも Bodysuits / ボディスーツとは?】
ボディスーツは、上半身から股下までを一体化した衣服のこと。
ランジェリーとしてだけではなく、
・補整下着・ダンス、舞台衣装・水着・スポーツウェア・ファッションアイテム
など、時代によって役割を変えながら進化してきました。
現在のように“見せるボディスーツ”になったのは、実はかなり最近のことです。
【西洋のボディスーツの始まり】
“身体を整えるため”の衣服だった

ボディスーツの原型は、16〜19世紀ヨーロッパのコルセット文化にあります。
当時の女性たちは、「理想的な身体」を作るために、硬い骨組みの入ったコルセットを着用していました。
ウエストを極端に細く見せることが美徳とされ、身体を締め付けることが“女性らしさ”だった時代です。
しかし19世紀後半になると、女性の社会進出やスポーツ文化の広がりによって、
「動ける身体」が求められるようになります。
そこで誕生したのが、
・一体型アンダーウェア・レオタード・ニット素材の伸縮性衣類
でした。
実は“レオタード”は、現代ボディスーツに大きな影響を与えた存在。
フランスの曲芸師ジュール・レオタールが着用した身体にフィットする衣装が、その名前の由来です。
【1920〜1960年代】
女性解放とともに変化したボディスーツ

1920年代、西洋では女性たちがコルセットを脱ぎ始めます。
それまでの「締め付ける美しさ」から、
・自然な身体・動きやすさ・自由なシルエット
へ価値観が変わっていきました。
さらに1950〜60年代になると、化学繊維の発展によって伸縮性の高い素材が登場。ここで現在のボディスーツに近い形が急速に広がります。
特に、
・ダンサー・モデル・女優・シンガー
たちによって、「身体を美しく魅せる衣服」として認知され始めました。
“隠す下着”だったものが、“魅せる身体表現”へ変わった瞬間です。
【1980〜90年代】
ボディスーツがファッションになった時代
1980年代に入ると、エアロビクスブームが到来。

鮮やかなレオタードやハイレグスタイルが流行し、「ボディラインを見せること」がポジティブなカルチャーへ変化していきます。
そして90年代には、
・ミニマルファッション・スーパーモデル文化・ストレッチ素材の進化
によって、ボディスーツは完全に“ファッションアイテム”として定着しました。
シャツのように着るのではなく、“第二の肌”として身体そのものをデザインする感覚が広がっていったのです。
【日本でのボディスーツ文化】
「補整下着」として独自に広がった理由
日本では、西洋とは少し違う形でボディスーツ文化が発展しました。
特に1970〜90年代、日本では補整下着市場が大きく成長します。
理由のひとつは、日本独自の「きちんとした身体」への価値観。
・姿勢を整える・下着でシルエットを作る・洋服を綺麗に着る
という考え方が強く、ボディスーツは“見せるもの”より、“整えるもの”として浸透していきました。
また、日本の蒸し暑い気候や生活習慣の影響で、西洋のような重厚なランジェリー文化とは異なり、
・軽さ・繊細さ・着心地・清潔感
が重視されるようになります。
この感覚は、現在の日本ブランドのランジェリー作りにも色濃く残っています。
【現代のボディスーツ】
「隠す」から「自分を表現する」へ
今のボディスーツは、単なる補整下着ではありません。
・ファッションとして見せる・ランジェリーとして楽しむ・身体を肯定する・自分らしさを表現する
そんな存在へ変化しています。
特に近年は、“ Body Positivity / ボディポジティブ ” の考え方も広がり、
「理想の身体に合わせる」のではなく、
“自分の身体を美しく感じる”ためのランジェリーとして選ばれることが増えています。
ボディスーツは、時代ごとの女性たちの価値観や生き方を映してきた衣服なのです。
【最後に】
身体を締め付けるための服から、“自由になる服”へ
ボディスーツの歴史を辿ると、そこには単なるファッション以上の意味があります。
女性たちが、
・美しさを求めた時代・自由を求めた時代・自分らしさを探した時代
そのすべてが、ボディスーツの形に表れているのです。
今、私たちがランジェリーを作ることも、選ぶことも、ただ「美しい」だけではないのかもしれません。
身体と向き合い、自分自身を知ること。それこそが、ランジェリーやボディスーツの本当の魅力なのではないでしょうか。
講師 sakura
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